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文/植木 務(大島村田麦地区在住)

[2002年3月24日]

<此冬記>
 小学校前の積雪計は、冬の最高で、320cm位でした。
でも今冬の除雪作業は比較的、楽でした。
なぜか「土日」は雪の止む日が多かったのです。これで助かりました。
家内の日課の除雪作業に加えて、私も「土日」には手伝いができました。
  田麦での積雪は今なお、130cmほど有ります。でも車で30分も下れば、田圃にすら雪は見当たりません。
道路は真冬でも完全除雪されていますので、生活上の支障は全くありません。

<春雪>
 お彼岸も過ぎて例年になく暖かい日が続いていました。
今年は各地で桜の開花が10日前後も早いとTVは伝えています。
ところが昨日今日は「花冷え」。寒気が南下し、当地は時折雪が舞いました。
強風に煽られ軽く吹雪きます。薄日も射しましたが夜からは本降り。
除雪車も出ましたが、大した事なく、多分これが今冬の最後でしょう。

<やぶしめる>
 真冬の雪は柔らかく、道路以外は「カンジキ」なくして上を歩けません。
それが春先にはしただまり、硬くなり、シャベルで掘るとシャリシャリと音がして、雪はザラメのような氷の小粒となっていて、キラリと光ります。
 こうなると野山の藪の上の雪原を歩いても大丈夫。もぐっても精々ゴム長の踝(くるぶし)あたりまでです。「やぶしめる」。初めてこの言葉を耳にしました。
「藪締める」「藪凍める」などの漢字を当てるのでしょうか。

<枝打ち>
 このところ、会社の「社内出向」で山に入り、杉の枝打ち作業をしています。
標高300m程の山は、まだ残雪もありそれを踏みしめて梯子を肩に現場に向かいます。急な斜面を登るのも一仕事。畦で水飲む嘴細ガラスを見かけました。
 作業中ノコギリの手を休め、3mの梯子の上から見渡す雪景色はまた格別です。
この山は、ブナは少なく、ナラ類は多い様です。
シジュウカラ、ヤマガラ・・、ホオジロは拙く囀り、ウグイスはまだ聞きません。

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