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文/植木 務(大島村田麦地区在住)

[2002年1月17日]

<塞の神・田麦の火祭り・2002>
入村以来、小正月の「塞の神」は、5回目になりました。
これだけの高さ大きさの「ドントの塔」を、男衆女衆50人程の部落の人々だけ2時間程で手造するとは大したものだと、私は毎年思ってきました。
 勿論、作業時は部落の一員として、私も足手纏いながら参加しています。それだけに夜の「火祭り」の火勢の豪快さには、人ごとならぬ感慨を覚えるのです。
 1/15日の「祭日」が変更になった昨年も今年も、日本古来の小正月の伝統を守って、平日であっても「この日」に行われた「塞の神」の行事に、田麦部落の人々の「心意気」を感じ、燃えたぎる熱い火照りを浴びながら、今年も万感を以て天高く霧の夜空に立昇る火の粉の乱舞を見上げました。

<ムジナの足跡>
 朝、家を出ると昨夜の新雪の上に「足跡」があります。タヌキみたいです。日本各地で通称「ムジナ」と呼ばれていますが、狸と貉とは別種です。
時には足が雪に埋まり腹をすって歩いています。裏山からクネクネと畑を通り、家の前から段々を下りて道に出、それから左に曲がって、村道の端をトコトコと歩き、「堂下坂」を下って県道まで続いています。
道路を斜め横断していることもあります。足跡で分かるのです。
 ムジナの奴、私の出勤道と同じ道を歩きよる−君も毎夜御苦労さん!

<晴掘雪パ?>
 表題にチョット無理がありましょうか?
1/10以降、殆どこの週も雪予報が有りません。気温も高めで春先を思わせます。1月にしては異例だと思います。年末から年始、これまた異例によく降りました。積雪は一時2mにもなりました。連日の雪降りもここで一休み。天も「罪滅ぼし」をして呉れたのでしょう。
 昨日も今日も、家内と二人でこの時はとばかりに家周りの「雪掘り」です。また雪が降る前に出来るだけ掘っておかねば!
二人で一階の半分以下の高さまで掘り下げました。好天なら明日も又やらねば・・近所の人々は、あんまりこんな事をしていないのですが・・。
 「晴耕雨読」ならぬ、「晴れれば除雪、雪降ればパソコン」が、私の冬の「田麦の休日」の過ごし方です。

<亦楽しからずや>
 神戸より、旧友が来訪して呉れました。
所用の途次、大島村を通過するからという連絡が数日前、メールで入りました。来宅の夜は、共に村営の温泉で温もり語り、翌朝は我家と近辺を瞥見して貰い、またの逢瀬を約して、雪そぼ降るなか別れました。
 「朋の遠方より来たる、亦楽しからずや」。

<機器更新>
 パソコン、プリンター、デジカメ・・を、新調しようと思います。
PCV−LX33/BP(SONY)、Calario・PM−790PT(EPSON)、COOLPIX885(Nikon)、・・。
 ついでに電話回線を「ISDN」にしようかな、とも思っています。
ブロードバンドが喧伝されているこの時代でも、「ADSL」、「光ファイバー」は、田麦では、まだまだ先が見えない様です。
 地域により、「情報<速度>格差」は有るのです。経済性からみて止むを得ないと思っています。

<悪夢の回顧>
 1/17は、「阪神淡路大震災の日」です。
「米テロ」と「震災」とでは、畏れおおくも「犠牲者の数」では近似です。
かつ、世界では日常的に多くの戦禍災害があり、犠牲者が絶えません。
 なぜ「米テロ」は世界的に大々的に報じられ、政治が動くのでしょうか。
人権に差異があるのでしょうか。人の価値の裏付けは何なのでしょうか。

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